Credit
イ・ヒウォン
写真LESSERAFIM Official YouTube

「STタイプ」は感覚型の「S」と思考型の「T」が合わさったMBTIのタイプで、客観的で論理的に判断し、過去に対する後悔や未来についての心配よりは、現在できることをやっていくことを重視する。決してMBTIの結果だけでその人を定義できるわけではないが、LE SSERAFIMのメンバーKIM CHAEWONの「温かいアイスアメリカーノ」のような奥深い魅力を理解するには役立つ。時には淡泊で冷たく見えるが、存在だけで安定感と穏やかさをもたらす魅力のある「ISTP」KIM CHAEWONの「STな瞬間」を紹介する。

STの励まし方
「LE SSERAFIM KAZUHA 5秒以内に腹筋を作る方法? 筋SSERAFIM普段こうやって遊んでるみたい/【文明特急EP.290】」で、LE SSERAFIMのメンバーたちとMCジェジェはWeverseのコミュニティのコメントを見て、KIM CHAEWONのMBTIに関する「STな瞬間」について話している。「CHAEWONさん、今日は9月の模試だったんだけど、思ったよりダメだった」と言うファンにKIM CHAEWONは、「大丈夫。まだ時間はあるよ。大学受験が終わるまで連絡しないで! 頑張って受けてまた戻ってきて!」という返事を残した。「CHAEWONの夢が見られるようにお祈りしてほしいな」というファンには、「夢は見ないほうがぐっすり眠れるんだって。夢見ないで!」と冷静で現実的な答えをしてもいた。MBTI「Fタイプ(感情型)」のLE SSERAFIMメンバーたちとMCジェジェは「ひどい!」と反応し、「Tということ自体が寂しい」という名ゼリフを残したHONG EUNCHAEは、自分なら「今夜、夢の中へ会いに行くね♥」と答えると話す。しかしKIM CHAEWONは理解できないという表情で、「なんで? 私は本気でファンの皆さんのために書いたの」と言う。だがファンたちが「温かいアイスアメリカーノみたい」とも言うKIM CHAEWONのそのような性格は、現実的な励ましを伝えている。WATCHAオリジナルドキュメンタリー『次の空白を埋めてください』で、KIM CHAEWONは「人はつらいこともたくさんあって、悩みもたくさんあるじゃないですか。そのたびに私はどうやって解決したか、どうやって乗り越えたかを伝えたいです」と話している。それくらい彼女は、自分が自ら経験して、感じて、解決する方法を見つけて、現実的な解決策を提示してくれる。人が苦しまないようにするには、結局は問題が本当に解決しなければならないからだ。KIM CHAEWONに対してメンバーたちやファンダム「FEARNOT」は度々「あなた、T?」とからかったりもするが、彼らは知っている。そのアイスアメリカーノのように冷たく見えるアドバイスに、誰よりも温かい心遣いがあるということを。

過去に対する後悔、未来についての心配よりは現在
Vlogコンテンツ「【FIM-LOG】in MACAU☁」で、「2023 TMEA Music Festival」のためにLE SSERAFIMが初めてマカオに行く日、緊張から「やり遂げられたかな、私たち」と聞くHUH YUNJINにKIM CHAEWONは、「なんとかやり遂げたはずだよ」と淡々と答える。「まあ、なんとかやるでしょ」、「やらなきゃ、とにかく。やるしかないでしょ」というような言葉をよく言う「STタイプ」は、時に無愛想で無関心に見えるが、リーダーとしてKIM CHAEWONの「淡々とした態度」は、LE SSERAFIMのメンバーたちに安定感をもたらす。「【FIM-LOG】CHAEWON Vlog #6」のそこかしこにも、現在の感情に集中するKIM CHAEWONの「STな瞬間」を見つけることができる。コンビニで食べ物を選ぶ時、「迷わないで食べよう! 迷った時は食べるの!」というKIM CHAEWONの言葉とともに「幸せ第一」という字幕が出る。コンディションが良くなかった名古屋の2回目の公演を終え、夕飯を食べながら、「はあ、これが幸せだよね。幸せは大したものじゃない。今日も頑張った」と、他のことに拘らず、今その瞬間の幸せを完全に楽しむ姿を見せる。東京公演のリハーサルを控えて、Vlogのカメラを回し始めたKIM CHAEWONは、「名古屋の時も喉のコンディションが本当に良くなかったんですけど、ステージに上がったらまた良くなりました。だから心配はしないことにしました。心配しても変わらないので」と言ってもいる。過去に対する後悔や未来についての心配よりは、現在自分ができることをするKIM CHAEWONだからこそ、結局はやり遂げられるだろうという信念を淡々と語ることができるのだ。

即興劇に対応するSTの姿勢
「【もっとつまらないものですが EP.18】かわいいサムアチ👿先輩、一回だけ助けて…」(サムアチ:以前「大根の酢漬け」のような色の衣装を着ていたことと、「不良」のような怖い顔がかわいいということから、両方を表す言葉が合わさってついたニックネーム)で、イ・ヨンジとKIM CHAEWONの会話の途中床に水がこぼれて、KIM CHAEWONは「ヨンジ!」と叫びながらも、濡れないようにかばんをまず先に床から救出する。イ・ヨンジはその状況がおもしろいのか、水に溺れたふりをしながら「CHAEWONさん、私を助けて」と懇願するが、突然の即興劇を理解できないKIM CHAEWONは、「何が? 何が?」と戸惑う。「MBTIは科学です 全世界の皆さん」という字幕が出るそのシーンは、「KIM CHAEWONの超ISTPな瞬間」と呼ばれ、SNSでちょっとした話題にもなった。「即興劇自体を理解できなかったんだろう。本当に溺れたわけじゃないから」、「同じISTPとしてとても共感する」といったコメントがたくさん見られる。映像の後半の「手裏剣ゲーム(相手が仮想の手裏剣を投げたらリアルな演技で受けてまた返す即興劇ゲームで、イ・ヨンジが『【もっとつまらないものですが EP.17】ファイトはやめて✋』でSEVENTEENに教わったゲーム)」で、KIM CHAEWONが投げた手裏剣に当たったイ・ヨンジが床に倒れて、「CHAEWONさん!」と助けてくれるよう哀願するが、今度もKIM CHAEWONは戸惑った表情をする。「うちの子を助けてあげて〜、一度だけ」という『もっとつまらないものですが』の制作陣の言葉に、「助けてほしいって?」と答えながらも絶対に助けないKIM CHAEWONの姿がおもしろポイント。KIM CHAEWONは撮影が終わる時間になるや「家に帰らせないで〜」と言うが、すぐに「撮れ高確保できましたか」と聞き、できたという言葉に「じゃあ帰るね」と言ってもう一度イ・ヨンジを笑わせた。『もっとつまらないものですが』の出演者たちがサインを残す紙に「To. もっとつまらないものですが、CHAEWON ヨンジ最高♥」と書いて、イ・ヨンジが「私にラブレターもっと書いて!」と言うと、「もっと頑張れ」と書くセンスまで、それがKIM CHAEWONだ!

LE SSERAFIMのメンバーたちが見るKIM CHAEWON
「【DAYOFF】LE SSERAFIM’s DAY OFF Season2 in JEJU PLUS」の映像の中のLE SSERAFIMのメンバーたちのMBTIトークは、KIM CHAEWONの「STタイプ」の性格が最もストレートに表れている瞬間だ。普通感情型の「Fタイプ」は「頑張ったね。お疲れさま」というような褒め言葉を好むという話をしていたところ、「Tタイプ」のメンバーSAKURAが「それが一番嫌だ」と言う。KIM CHAEWONはSAKURAの言葉に「私も!」と同調し、「どういうこと? よくやったということ? ダメだったということ?」と、それのどこが褒め言葉なのかという反応を見せる。ここで意外なのは、「Fタイプ」のメンバーたちも皆「私もそう!」と言ったことだ。「私たちがアイドルだからかな?」と言うLE SSERAFIMのメンバーたちは、「アイドル」としてどういう部分で、どういうことをよくやったのか、具体的に言ってくれる褒め言葉を好むようになったようだ。大衆から具体的なフィードバックが来てこそ、良かったところはもっと良くし、足りない点は補っていけるからだ。それはMBTIのタイプが必ずしもその人の性格や思考を代弁してはいないということを示す部分でもある。MBTIトークを続けていた最中、「ISTPじゃないような気がする時もある」とKIM CHAEWONがぽんと投げかけた言葉に、メンバーたちが「完全にISTPみたいだけど?」とその特徴をあげつらうシーンもおもしろポイントだ。ISTPは他の人の「どうでもいい情報」を聞くのが好きではないという特徴に、メンバーたちは皆笑いながら共感していたが、KIM CHAEWONは「興味はあるけどリアクションが苦手」なだけだと悔しがる。しかし「私が自分でやるよ」とか、「わざわざ?」とよく言い、普段は面倒くさがり屋だが自分が好きなことにはどっぷりハマって熱狂するというHUH YUNJINの言葉を聞いて、自分がISTPではないようだと言っていたKIM CHAEWONは、否定できずにうなずく。

CHAEWONが落ち込んだ感情を克服する方法
「【LE▶️PLAY】FLAME RISES IN HONG KONG FIMKITAKAリレーカム📹」で、MCを担当したKIM CHAEWONは「落ち込むことは人が生きる上で必要な感情です。落ち込むことがなければ幸せもありません!」という名ゼリフを残している。「落ち込んだ時どうやって克服するのか」という質問に、「悲しい歌を聴きながらその感情を全部感じるんです。そういうのを楽しむタイプみたいです」と答えたKIM CHAEWONは、無理矢理落ち込んだ状態を克服しようとせず、「落ち込んだ自分」さえも自分が持つたくさんの姿の一つだと認める。だが長く憂鬱の沼にはまってはいない。「その後にその感情をひきずったらダメなので、早く他のことをします。友だちとおいしいものを食べたり、おもしろいものを見たらすぐに忘れられる」と、幸せなことを見つけてたくましく落ち込んだ感情を克服しようとする姿を見せる。感情はあくまで感情で、仕事に影響を与えないようにして効率的なことを見つけていく「STの瞬間」がよく表れている部分だ。KIM CHAEWONが落ち込んだ感情に向き合う態度は、Weverse MagazineのLE SSERAFIM『EASY』カムバックインタビューでも見つけることができる。「落ち込んだ感情をあまり長く引きずっていては良くありませんが、それでも感じてみて初めてその過程でまた成長して、学ぶことがあると思」うというKIM CHAEWONは、落ち込むことさえ成長の足掛かりにする。

CHAEWONは変化する、そしてCHAEWONらしく乗り越える
WATCHAオリジナルシリーズ『次の空白を埋めてください』で、Kwon Eun Biは「CHAEWONさんが泣いたのは数えるほど」と言い、KIM CHAEWONを「強い人」だと表現している。Kwon Eun BiはリーダーになったKIM CHAEWONに、「あの頃もよくやっていたし、今もすごくよくやってる」、「泣かないで」と感動的な話をするが、その後に続いてKIM CHAEWONの「泣きませんよ(笑)」という答えとともに流れてきたBGMがぱっと途切れ、笑いを誘う。昔も今も簡単に泣かないのは変わらないが、長い間CHAEWONとともに過ごしてきたKwon Eun Biは、いろいろな面でKIM CHAEWONがずいぶん変わった、成長したと話す。「LE SSERAFIMとして活動しながら、私の性格上もともとしていなかった行動や発言をしていると思います。本当にずいぶん変わりました、私は」。KIM CHAEWONもまた自身の変化を感じている。先のことより現在に集中するタイプだが、LE SSERAFIMのリーダーになったKIM CHAEWONは、「うまくできるだろうか」と悩む。人見知りで冷静な「ST」の性格だが、一つのグループのリーダーとしてKIM CHAEWONは先頭に立って行動し、大きな声で話し、大衆やファンダム「FEARNOT」に笑顔を届ける人であろうと努力する。ドキュメンタリーの最後の部分にKIM CHAEWONの姉がKIM CHAEWONを象徴する物として選んだ「石」が登場する。KIM CHAEWONのMBTI「ISTP」は、感情がなく無愛想な特徴から、よく「石」と表現される。しかしKIM CHAEWONは変化する石だ。「CHAEWONは今、石のように波に打たれ風にさらされて削られていく過程を過ごしている」という姉の言葉通り、KIM CHAEWONはLE SSERAFIMになってぶつかり削られ、より素敵な形に自分を変化させた。だが、その中の硬さは変わらない。つらい状況に直面した時、「ずっとつらいと思っていても解決できることはありませんでした。ずっとそうしていたら解決することも良くなることもないので。ただ練習を続けよう、何も考えず。そうやって乗り越えました」と、硬い石のようなKIM CHAEWONらしく乗り越えていく。そうやってKIM CHAEWONは時に自身を変化させ、時に自身を守りながら、どうにかして方法を見つけ出す。結局はすべてやり遂げてKIM CHAEWONが歩んできた道は「EASY」に見えるかもしれないが、「EASY」に見えるようにしたのだ。アイドルKIM CHAEWONが成し遂げたすべてのこと、その裏には硬い石を削るような努力と人知れず悩んできたことがある。

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