「DARE OR DEATH」。SEVENTEENの5thフルアルバム『HAPPY BURSTDAY』のトレーラーは2つの選択肢を提示する。「挑戦」または「消滅」。SEVENTEENのメンバーたちは映像の中で狭い場所や暗い場所を移動し、火のついた車が通り過ぎるトンネルのような危険な状況で未知の存在に追われる。一歩踏み出せば落ちそうな屋上の端にたどり着くと、選択の瞬間が訪れる。挑戦するのか、そのまま安住するのか(「CHALLENGE OR SETTLE」)。その結果はそれぞれ異なる「DARE」と「DEATH」の映像に続く。「DEATH」バージョンで一歩下がって安全を選んだメンバーたちは、まるで煙のように消えてしまう。一方挑戦を選んだ「DARE」バージョンのWONWOOは、屋上から飛び降り、新たな存在に生まれ変わる。そして映像は次のフレーズで締めくくられる。「FACE THE CHALLENGE, BURN ANEW」。挑戦に向き合い、新たに燃え上がること。SEVENTEENが10周年を迎える心構えだ。https://youtu.be/NfyzBUoQ2vg?si=BL2g2yyJmkvvHI20

「爆発する」という意味を持つ「BURST」と誕生日を祝う意味の「HAPPY BIRTHDAY」が組み合わされたアルバムタイトルのように、SEVENTEENはデビュー10周年の喜びを自ら祝うのではなく、自分たちの意志を噴出させることに集中する。SEVENTEENのメンバーたちは、コンセプトフィルム「NEW ESCAPE」でそれぞれ「Get ready for the BURST(爆発する準備ができた)」というメッセージを渡され、荷物をまとめたり、車に乗ってどこかに向かう。彼らがたどり着いたところは新たな自我、「NEW MYSELF」だ。真っ白な背景の中、体のいろいろな部位に幾何学的な装身具を着けたメンバーたちの姿は、未来の社会を描いたSF映画を連想させる。閉じていた目を開け、縮こまった肩を広げ、曲がっていた体を起こすメンバーたちの動きは、細胞分裂のイメージや心臓の鼓動の音とオーバーラップする。まるで幼虫が苦痛を伴う変態の過程を経て蝶になるように、SEVENTEENは身もだえするような苦痛を経て、新たな自我へと生まれ変わる過程を表現している。「NEW MYSELF」とそれに続く「NEW BURSTDAY」は、それぞれホワイト、シルバーが強調されたメイクと、ワイルドでカラーが強調されたスモーキーメイクを行き来しながら、前作では見られなかったSEVENTEENのビジュアルをドラマチックに表現する。新たに噴出した彼らの自我を直観的に描いた「NEW MYSELF」は、炎をメタファーとしてメンバーたちの強烈な態度を見せる「NEW BURSTDAY」につながる。「NEW BURSTDAY」の中のメンバーたちは、揺らめく炎の中で闘志に近い眼差しを見せる。自らを燃やして生まれ変わる不死鳥のように、彼らはろうそくに火をつけたり、何かを壊したり、爆発する炎の中心にいる。今までのSEVENTEENに安住しないということは、それほどの表現を必要とする。生まれ変わる覚悟でする挑戦。

『HAPPY BURSTDAY』の最初の曲「HBD」で、ワイルドで爽快なエレキギターのサウンドとMINGYUのボーカルが対等に登場する構成は、曲の疾走感を生む。メンバーたちは順に「Happy birthday to you」と祝福を伝える歌詞を、単語一つ一つ強く力を入れて歌う。「THUNDER」もまた口笛でゆったりと始まったかと思うと、すぐに拍子を刻んで登場するビートが曲にスピードを与える。輪唱のように繰り返される口笛とベースのサウンドの上に、「ビリビリ耳を」刺すようなボーカルとサウンドは、「THUNDER」の渦巻く情緒を生み出す。そのようにSEVENTEENは、10周年を賑やかなパーティーで楽しむのではなく、グループ特有のみなぎるエネルギーを伝えることを選ぶ。「THUNDER」はEDMをベースにしたエレクトロニックサウンドと速い呼吸のビートを通して、まるでその場で体を激しく揺らしてしまうような楽しさを伝える。しかし、SEVENTEENのパフォーマンスは、そのような音楽の特性を活かして自由な雰囲気を伝えると同時に、このグループがこれまで見せてきたK-POPの群舞の特性を積極的に活用する。イントロでメンバーたちは、三々五々散らばっていたところから皆が集まってくる軽快な雰囲気でパフォーマンスを始める。しかし、すぐにHOSHIが「落ちる flash」と叫ぶ瞬間、メンバーたちは皆正確な構図で配置につき、揺れるようにそれぞれの手足を動かすが、正確なタイミングで同等のエネルギーを使い、群舞としての統一性をともに表現する。そしてJOSHUAが「Now I’m funked up アクセル踏み込め」と言いながら腕を大きく使う動きを見せると、他のメンバーたちは一緒に腕を伸ばしたり引っ張ったりしながらその動きに力を加える。メンバーたちはたった数回の移動で変化するパートに合わせて背景を作り、その中でビートに合わせてリズム感を加え、曲の雰囲気を持続する。一方、メンバーたちが低くしっかりとした声を出すコーラスの「ALO, ALO」の部分では、彼らが制限的に体を跳ね上げる動きを取ったりもする。爆発しそうな瞬間、むしろ息を整えるような声と振り付けは、その分熟練度を必要とする。SEVENTEENには、「Super」や「MAESTRO」のように壮大なK-POP群舞の快感の最高潮を見せられると同時に、「_WORLD」や「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」を経て得た余裕もある。だからこそ、EDMサウンド特有の跳ねるような感覚をもたらしながらも、練習が伴う精巧なK-POPパフォーマンスを駆使し、同時にアーティストの経験を必要とする円熟さを「THUNDER」という一つの曲の中ですべて見せることができる。要するに、SEVENTEENが言う生まれ変わりは、単なる「バック・トゥ・ベーシック」や外見を変える変化を指すわけではない。むしろ、ある意志の表明に近い。今までやってきたことを平然とまたやり遂げることができ、なおかつ新しく見慣れない何かを見せるのだという意志。

3つのグループ曲と13のソロ曲で構成された『HAPPY BURSTDAY』で、メンバーの個性を際立たせるソロ曲は、ほとんどが「愛」と定義できるテーマを歌っている。この時SEVENTEENは、直線的と言えるほど相手に対する明確な心と態度を伝える。「99.9%くらい僕は君が好き」という、慎重だが確実な「99.9% (WONWOO Solo)」のときめきから、運命を信じないと言っていた「Destiny (WOOZI Solo)」で、「これは運命だから」と言うほど。不確実性が蔓延し、関係性に対する誠実さがより貴重な価値となったこの時代に、SEVENTEENは13曲のセレナーデで一貫して愚直な誠実さを伝える。そしてそのセレナーデの最後は、アルバムの最後のトラックであり、SEVENTEENの総括リーダーS.COUPSのソロ「Jungle (S.COUPS Solo)」だ。彼は「10年目 サマになった3世代」とヒップホップのスワッグをグループに対する誇りで表現し、同時に「I need fans」、「I need love」と変わらずファンの愛を求める自身の現在を肯定する。SEVENTEENが「それでも僕は 生まれ変わっても今の僕として生きたい」という「HBD」の歌詞でロマンに満ちた決意を伝え、「THUNDER」で「ひっきりなしに鳴る電話のベル」のように今も変わらず忙しい人生を生きている理由を代弁するように。そして「THUNDER」のパフォーマンスは、SEVENTEENのメンバーたちが一列に並んで一緒に後ろを向き、同じ方向に歩いていく動きで締めくくられる。デビュー10周年を迎えるグループが、依然として複雑な振り付けにもう慣れたように締めくくり、皆で一緒にその次に向かって進んでいく。SEVENTEENが伝える爆発的なエネルギーの果てには、10年目の変わらない本気がある。さらに長い間一緒にやっていくため、変化を躊躇わないという約束がある。そのすべてを、今も13人がともにしている。
これまでSEVENTEENは、「Super」(原題「孫悟空」)になって雲の上を駆け巡り、自分たちだけの天国「SEVENTEENTH HEAVEN」を作り、世の中を指揮する「MAESTRO」になったりもした。その先に内面への省察を通して世の中の話に耳を傾ける「SPILL THE FEELS」があった。2025年のSEVENTEENは、大型スタジアムでファンミーティングを開催したり、「B-DAY PARTY」のように10周年を記念してソウル漢江公園をバックにイベントを行うことができるグループだ。同時に彼らは世界中のフェスティバルのヘッドライナーとしてステージに上がり、「ユネスコ青年親善大使」として活動しながら世界各地に希望を届けてもいる。デビュー以来コンサート会場の規模が大きくなり続けているように、グループの地位と影響力もまた最高点を更新し続けている。それでもSEVENTEENは、依然として彼らの記念日を「BURSTDAY」と定義するほどのエネルギーを持っており、依然として彼らのファンダムCARATとともにするその先を見据えている。すでに到達したフィニッシュラインでも、ともに走り続けられるよう、新たなスタートラインを描くと。鳴り響く雷の音は、また別の始まりを告げる合図に過ぎないと。それが10周年のSEVENTEENだ。
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