
『T型だから上手(Tefficient Terry)』(YouTube)
イ・ヒウォン:流行から数年が経過した現在でも、MBTI診断は韓国において人の性格を把握するうえでの重要な指針だ。「君、T型?」というフレーズが流行ったように、MBTIの4つの指標のうち最もよく言及されるのはT(思考型)とF(感情型)で、これら二つを判別する質問は、今も話のネタになっている。『T型だから上手』は、200年後の世界でT型人間が絶滅の危機に瀕しており、「T型人間復活プロジェクト」を担う未来のタスクフォースが2025年にタイムトラベルし、古の歴史から発掘した「T型人間」であるTOMORROW X TOGETHERのTAEHYUNに会いにやって来て、その性格的な特徴を観察し、検証するという世界観を土台にしている。幼い頃、両親に「泣いたらサンタさんがプレゼントくれないよ」と言われ、「あげるなって言えば」と答えたという「Born To Be」T気質のTAEHYUNは、論理の乏しい仮想の世界観をなかなか受け入れられず、T型人間らしい一面を見せる。また、自分は以前よりF型の傾向が強くなったと主張するものの、検証の過程ですぐにそれを撤回して笑いを誘う。
MBTI診断でTとFの比率が95:5だったというTAEHYUNは、その場で「Tかどうか」を検証する質問を投げかけられる。たとえば、メンバーのYEONJUNが「練習しすぎたかな? 身体がちょっと痛いな」と言ったときに何と答えるかという質問に対し、「踊ったら痛いのが普通だよ」と返すTAEHYUNは、まさに典型的なT型人間の姿だ。漫画家でタレントのキム・プンがゲスト出演した第2話では、二人でティラミスを作る前に「Tビンゴ」を行う。感情の起伏がほとんどなく、数値とデータを愛し、無意味な付き合いを避ける、という項目にTAEHYUNはすべて丸をつけた。「批判を攻撃だとは思わない」にも丸をつけ、TAEHYUNは「フィードバックじゃないですか。ありがたいことですよ。批判してくれる人を見つけるのは簡単じゃありませんから。そういう人がそばにいてこそ成長できます」と語る。他人の言葉を曲解することなく、言葉のままに受け取るT型の長所が現れた瞬間だ。さらに「非効率に腹が立つ」という項目に丸をつけながらも、「他人に対しては違いますよ。その人なりのやり方があるでしょうし」と理解する姿を見せもする。「共感力は、理解力で補えるんですよ」という、もう一人の「T型人間」ことキム・プンの言葉のように、結局、MBTI診断も互いの違いを理解するための一つの手段なのではないだろうか。徹底して論理的に見えるTAEHYUNが、HUENINGKAIのために誕生日パーティーを準備したり、YEONJUNのソロ・ミックステープ活動のためのエネルギーを与えたように。今後のエピソードで、TAEHYUNは「Tだから苦手」ではなく「Tだから上手」という命題を証明できるだろうか?

『秘密にするしか』(原題)
ペ・ドンミ(映画専門誌『シネ21』記者):夫と死別し、春川(チュンチョン)で美術教師をしているジョンハ(チャン・ヨンナム)は、健康上の理由で休職を決意する。最後の出勤日、荷物をまとめるジョンハの前に突然、留学後もカナダでの暮らしを続ける息子ジヌ(リュ・ギョンス)が現れる。ジヌに加えて医大生の彼女ジェニー(ステファニー・リー)まで登場し、二人が来年結婚の約束をしていて、ジェニーの両親からも承諾を得ていると話す。自分の病を隠していたジョンハにしてみれば、息子が突然やって来ただけでも戸惑うというのに、結婚の報告までされて混乱するばかり。映画はそんなジョンハの前に、いや観客の前に、次々と新たな人物を並べる。ヨガ講師でありジョンハのルームメイトでもあるジソン(オク・ジヨン)、娘に内緒で30年ぶりに韓国の地を踏み、春川まで追ってきたジェニーの両親ムンチョル(パク・ジイル)とハヨン(パク・ジア)まで。春川で開催されるマラソン大会によって宿泊施設はどこも満室で、行きがかり上、ジョンハは彼らを自宅に迎え入れることになる。
出会いは互いへの好奇心を生み、好奇心は質問を伴い、質問に触発された対話は、満足よりも意外な失望をもたらす。話すうちに、ジヌから聞いた話とは違ってジェニーの両親は結婚を認めておらず、ジヌは語学学校の仕事を辞めてYouTuberとして生き、ジェニーをサポートしていこうと考えていることが分かる。さらに、ジェニーの両親であるムンチョルとハヨンはジヌをよく思っておらず、苦労して医大生の娘を育てた自分たちに、婿であるジヌが経済的に報いてほしいと密かに望んでいる。キム・デファン監督は、このように「出会い」と「対話」というシンプルな運動を通じて、登場人物たちの欲望を露骨に衝突させる。そこに、幾重にも重なる彼らの秘密が一つずつ明かされていくと、もはやミステリー・スリラーの趣だ。家族こそ最も素直になりにくい関係でもあり、最も本音を打ち明けにくい存在でもあるからこそ、観客たちは彼らを見つめているだけでスリルを味わうことになる。
私たちが出会う映画の多くは、少数の主人公たちの物語に集中しがちだ。主人公の事情について語るのに精一杯で、周りのキャラクターたちは主人公のセリフに反応するだけの存在として機能することも多い。だが、私たちの実際の人生は、多様な人々が互いに影響を与えながら絡み合っている。その点でキム・デファン監督の『秘密にするしか』は、まさに私たちの人生のリズムに似ている。「家族」という複雑系はもちろんのこと、それぞれの存在がぶつかり合い、憎み合い、理解に至るその時間が、私たちの人生のある季節、ある一日と似ているのだ。

『KOREAN AMERICAN』 - kimj
キム・ドホン(ポピュラー音楽評論家):「韓国で作られた」を超えて、「韓国的なもの」に敏感になっている2025年の今。メジャーのポップソング市場が『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の魅力に夢中になっている一方で、アンダーグラウンドのファンたちもまた、新時代のポップを韓国的な情緒に求めている。その主人公は、韓国系アメリカ人のプロデューサー、キムジェイ(kimj)だ。2hollis、エリックドア、セビー、ネイト・シブなど、ハイパーポップ界の新星たちと活発に交流し、精力的な創作活動を繰り広げる彼は、音楽産業が定めたジャンルにとらわれず、インターネットで築かれた「超連結社会」の独特な感覚に没頭し、新たなシーンを創造する最前線のアーティストだ。
数多いるインターネット・キッズの中で、彼の制作活動がひときわ目を引く理由は、確固たる文化的アイデンティティにある。無国籍のデジタルライフから創作物を生み出すアーティストは多いが、キムジェイほど民族的アイデンティティを固有の武器とする者はいない。彼にとって韓国は6歳まで暮らした故郷であり、文化的なルーツ、そして生まれながらの運命であり、自身の内側に見つけた新たな可能性の新世界だ。
8月15日の光復節に合わせてリリースされたアルバム『KOREAN AMERICAN』は、多作で知られるキムジェイのキャリアの中でも、ミュージシャンとしての本格的な名刺代わりの作品だ。ケシャ、3OH!3、ケイティ・ペリーなどの2000年代末ビルボード・ポップのルールと、スクリレックスのコンプレクトロ、2010年代トラップの核心が染み込んだ音楽が、めまぐるしく華やかな韓国人の「パッリパッリ(早く早く)精神」に乗って流れる。ザ・ディープ、エッフィー、エクストラ・スモールとの共作もその一例だ。
同時に、コスモポリタンとしての客観的視線と、トランスナショナルなコラボレーションという強みも積極的に生かされている。サーフギャング(Surf Gang)所属の中国人ラッパーであるジャック・ゼブラ、アンダースコアズ、ウムルーといったアーティストたちがアルバムクレジットに名を連ねている。「麒麟(キリン)と貔貅(ヒキュウ)」という曲の英語タイトルは「#chinesekorean」だ。Chinese American、Korean Chinese、American Korean……。騒々しいHexDやデジコア、いや、特定のジャンルの枠に押し込められないこのアヴァンギャルドな音楽の波に、あらゆる偏見は呑み込まれていく。
現実から逃避しながらも、誰よりも巨大な存在になりたかった者たちのアイロニーが魅力的だったハイパーポップ。キムジェイと新人類たちの音楽は、ハイパーポップがデジタル空間の音楽を超え、現実のネットワークにつながろうとする新たな実験段階に入ったことを宣言している。
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