そもそもチャプターという構成自体が感覚的な概念だ。例えば、TOMORROW X TOGETHERが発表したアルバムは、『The Dream Chapter』から『The Chaos Chapter』へと移行した。「混沌」(chaos)という単語が、必ずしも現実、成長、またはもはや少年ではないということを意味するわけではないが、「Dream」の次のチャプターとして「Chaos」が登場すると、前の「夢」と対比され、自然とそう思える。つまり「暑かった夏 ちょっと見ない間にぐんと伸びた僕の背 ぐっと低くなった僕の声」(「20cm」)の世界から、「すべて見えるよ 最後が 二日酔いよりひどくつらいじゃないか」(「Anti-Romantic」)の世界への転換ではないかと思う。実際その瞬間さえも、「二日酔い」という彼らの口からはあまり聞き慣れない単語が、それまでのイメージとぶつかり、摩擦を起こす。英語の単語に置き換えるなら、「hangover」の代わりに「inebriation」を見たような感覚だ。今やもう少年とは言い難いかもしれないが、だからと言って大人でもない、未成熟な時期。 自分を取り巻く世界も、自分自身も、もはや過去と同じではなく、過去に戻ることもできない。TOMORROW X TOGETHERのニュー・アルバム『The Chaos Chapter: FREEZE』のコンセプト・トレーラーとタイトル曲「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」にすべて登場するイギリス・ドラマ『このサイテーな世界の終わり』のTシャツが、単純なファッション以上の意味を持つ理由だ。ドラマの主人公ジェームス(アレックス・ロウザー)とアリッサ(ジェシカ・バーデン)は、思いもよらない旅に出て、そこで人生を変え、自分の本当の感情を見つける事件に遭遇する。二人だけの逃避行が終わりを迎え、本来属していた世界に戻ってきた時、ジェイムスは満18歳になる。だが彼が本当の大人になったわけではない。しかし同時に、再び少年に戻れないことは言うまでもない。「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」のサビで叫ぶ「love sick / lose」は、実際同じ言葉の繰り返しであり、この歌が伝えようとすることを強く印象づける。

この時期の若さが音楽として登場した時代がある。それは「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」が、1990年代のオルタナティブ、または2000年代のエモ・サウンドを反映していることが、選択ではなく結果だった理由だ。2021年の今、ジャンルとしてのオルタナティブ、エモとはどのような意味があるのか気になるところだ。だがその質問は、伝統的なスタイルのバンドに投げかければ有効である。現実の世界では、ラッパーのマシン・ガン・ケリーが、TikTokerのリルハディが、若さとギター・ロックのつながりを象徴している。「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」のミュージック・ビデオ前半のダンス・シーンのバックに置かれたスピーカー、後半に着ていた衣装のグランジ・ロックのリファレンスなど、視覚的イメージはそのような流れの延長線上にある。個別の音楽ジャンル以前に、ジャンルが表現しようとしていたその時代、ある時期にいた10代たちが、自身の感情を表現していたやり方を視覚的に具現化しながら、TOMORROW X TOGETHERが今少年と大人の間にいる、ある世代の何かを表現していることを示している。

『The Chaos Chapter: FREEZE』の1曲目とタイトル・トラックが、物語とコンセプトを提示しているとすれば、「Magic」以降のトラックは、このグループの以前のアルバムとつながっている。アルバムの視覚的イメージでも、そのような二重の姿を見せている。コンセプト・トレーラーと「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」のミュージック・ビデオが一つの幹を成しているとすれば、コンセプト・フォトと「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」のステージが別の幹を形成している。だからこそ、アルバムのかなりの部分が無国籍性を際立たせていながらも、同時に鮮明な少年のイメージを具現化している。二つの異なる幹、異なる成長の時期を説得し得るのは、結局は完成度だ。例えば「Frost」で自身の内面の混乱を告白する歌詞は、パートによってロックとヒップホップを行き来しながら、メンバーたちの普段とはちがう偽悪的な声を通して、耳慣れなく感じられるメロディを通して、効果的に伝わってくる。そして少年の内面の混乱は、「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」で、外の世界に向けた叫びにつながり、アルバムの情緒を一つにまとめる。良い曲が集まっていることが重要な理由だ。『The Chaos Chapter: FREEZE』のように、ある瞬間に業界の力が集中することは、考えるほどよくあることではない。

もう一歩踏み込むと、「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」のロック的な音楽要素は、バンドが自ら典型的なスタイルを放棄した、現代的なアプローチを思い起こさせる。最も大衆的な例としては、レディオヘッドやコールドプレイが挙げられるだろう。「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. Seori」で「スタジアム・ロック」のような単語を思い浮かべるとしたら、それは、その出発地点が単純にポップスとロックの融合やパフォーマンスを前提としているというK-POPの文法のためだけではない。伝統的な認識によれば、TOMORROW X TOGETHERとロックバンドは、完全に正反対の地点から出発して、同じ結論に到達したわけだ。彼らは、精巧な物語と論理的に導き出された音楽的結論として、自身がどのような話を、誰に向けてするかを知っている。つまりTOMORROW X TOGETHERがミュージック・ビデオで、アメリカのハードコア・パンク・バンド、ブラック・フラッグのTシャツを着ていることを、ブラック・フラッグのヘンリー・ロリンズも納得するだろうということだ。
文. ソ・ソンドク(ポピュラー音楽評論家)
写真. BIGHIT MUSIC