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文. ユン・ヘイン
写真. &TEAM YouTube
&TEAMは日本でデビューし、日本と韓国を行き来する活動方式の中で、YouTubeを通してできるさまざまなコンテンツを随時公開している最中だ。毎回異なるコンセプトの映像で、9人のメンバーは誰よりも夢中になって没頭したりバラエティ感覚を披露し、些細な日常と新たな経験を分かち合う。何より多国籍メンバーで構成されており、5つの言語を使えるグループだけに、時折会話の中でさまざまな言語が混ざって聞こえてくるのもひと味ちがった特徴だ。そのためグループ唯一の韓国人メンバーであるEJが日本語で冗談に切り返したり、日本人メンバーたちが韓国語で互いをからかう、独特な光景も繰り広げられる。特有のバラエティ感覚から本業に対する情熱、その間を埋めるメンバーたちの絆まで。&TEAMの世界に入ってきたばかりのLUNÉたちのために、このグループの魅力をさらに発見できるYouTubeのコンテンツを紹介する。

​&TEAMのバラエティ感覚:「NIGHTBALL CLUB」 

「このドラマはフィクションであり、登場人物、事件等は全て架空のものです」。&TEAMがカムバックを迎えて披露したコンテンツ「NIGHTBALL CLUB」はそうして始まる。メンバーたちは&TEAMのオリジナルストーリー『DARK MOON』シリーズに登場する「サンシャインシティースクール」の学生であり、ストーリーの中の仮想のスポーツである「ナイトボール」の選手としてユニホームを着て熱演を繰り広げる。フィクションと言うには、ところかまわず写真を撮るNICHOLAS、ロッカーにサプリや漢方薬をいつも入れているYUMAのように、実際のメンバーたちの性格が反映されているかと思えば、意欲的だがどこか抜けている黒縁メガネのHARUA、「ツンデレ」だが人気の高い先輩EJ、後になって学校の理事長の孫だということがわかったTAKIのように、普通の学園もののような設定も加味されている。だが「NIGHTBALL CLUB」が笑いを爆発させるのは、その設定に「すっかり没入すること」に失敗する瞬間だ。3年生のキャプテンTAKIがKと同級生だという設定をしばし忘れて、「Kさん」と呼んでしまい戸惑ったり、いわゆる「不良学生」のキャラクターとはかなりかけ離れて見えるJOが、傷を負った扮装をして「おいおいおい」、「久しぶりぃ」と言いながら入ってきたかと思うと、似合わない迫力を見せてNGを出すや、グループ全体が笑いを堪え切れず崩れ落ちる姿は、観ているLUNÉたちまでも崩れ落ちてしまうほどおもしろい。

 

もちろん「設定破壊」をしなくても、おもちゃ、お菓子、小道具を利用して怖がりのメンバーたちを驚かす「強気な最年少メンバー」MAKI、ロッカーの中に置かれた鍵盤ハーモニカを見て、くすぐられても我慢する遊びに繋げるKなど、メンバーたちの基本的なバラエティセンスも際立つ。2チームに分かれたグループがそれぞれ難しい姿勢を作って、それを相手チームが真似る「コピーキャット」ゲームでは、そんなことがなぜできるのかと思う難易度の高いポーズを取りながら、事実上柔軟性と体幹の強さを競う対決となり、ドタバタの「体を張ったギャグ」が繰り広げられたりもする。コンセプトに忠実な演技の中で、9人のメンバーが互いにリアクションしながら繋げていくおもしろいトークと体を張ったギャグを見ていると、失笑し、また爆笑してしまう自分を発見することになるだろう。学園アニメの中の美少年のビジュアルに、ギャグ漫画のおもしろさまで備えた、それこそ「設定過剰」バラエティだ。

&TEAMの9人9色のキャラクター:「ドッキリ」、「&BTI」

「心理テストをしている間に隣の人が入れ替わったらどんな反応をするか」。「ドッキリ」はまるで「MBTI」の状況別のQ&Aを現実に持ってきたような映像で、短時間に9人のメンバーのそれぞれ異なるキャラクターを見てとることができる。メンバーたちが偽の心理テストをしている間に、同じ服を着たPDと役者が随時入れ替わるのだが、すぐ気づいて騙されないメンバーがいるかと思えば、入れ替わったのはわかったが、失礼かと思いわざと言わないメンバーもいる。一方スタッフが「ドッキリ」であることを明かすまで何がおかしかったのかもわからない「天然っぷり」満載のメンバーたちの姿も収められている。参考までに、スタッフがこぼした「偽のコーヒー」に気づくか否かを実験する、二度目の「ドッキリ」では、メンバーたちの勘が一段階鋭くなり、試す前から勘づいて失敗したり、なんと次の人をもっと上手く騙そうと、スタッフと一緒に考えるメンバーまで出てきた。もちろん相変わらず後から気づく、「ドッキリ」に最適なメンバーもいる一方、戸惑った瞬間に冷静に救いの手を差し伸べるメンバーたちの細やかな心遣いも感じられる。

 

「ドッキリ」のように、9人のメンバーが持つ性格をもう少し知りたいなら、韓国で活動するアイドルにとって必須の「MBTI」診断テストをメンバー全員が受ける「&BTI」が用意されている。各自の結果も好奇心をかき立てるが、日常で共感できるテーマの質問でメンバーたちの討論を見守るのも楽しさの一つだ。「一週間に何回外出できるか」、「友だちが料理を作ってくれたが、おいしくなかったら?」、「休日がもらえたらどんな一日を過ごすか」。メンバーたちは仮想の状況だが、すっかり夢中になってまじめに悩み、宿舎生活で知ったお互いの習慣やエピソードを披露したりもする。「MBTI」の結果をめぐって、本人より他のメンバーの結果により共感する姿は、このグループがこれまでにお互いについてどれほどよくわかっているかを見せる。それぞれ異なる9人のメンバーの性格がもっと知りたくなったなら、互いのプロフィールを完成させる「TMI TALK with &PROFILE」、グループとメンバーたちのプチ情報をテストのように当てる「&TEAMテスト📝」(匂いだけでメンバーを見分けるTAKIのとんでもない得意技も見ることができる)をお薦めする。

​&TEAMの韓国活動適応記:『アイドル人間劇場』 

&TEAMは日本でのデビュー後、2ndミニアルバム『First Howling:WE』から本格的に韓国での活動を並行して行っている。音楽番組だけでなく、最近は韓国のアイドル活動で必須になっているウェブ・バラエティを通しても&TEAMに会うことができる。そのうち『アイドル人間劇場』では、最近覚えた韓国語に「頭が固い人」を挙げ、「EJを表現するために学んだ」というNICHOLASから、「身の置き所がない」という表現を使うことが多いというKの自画自賛まで、韓国人ではないのに不思議なくらい韓国語で笑いを誘う言語活用能力を披露する。そんな中「K-アイドル必須教養」である、ファンがアイドルへの愛情表現として使う「捻りの利いたコメント」を習っている時、「MAKIはあまりアンチャッケ(優しくない)。僕の心に安着」と聞いて、優しくないというのは「悪い言葉」ではないかと落ち込むHARUAの姿は、ただただ微笑ましくさせる。そこにおかしな得意技熱戦やチャンスを逃さないメンバーたちの「追い込み」、『アイドル人間劇場』特有のインタビューを装った「本人を前にしての悪口」が観る楽しさを加える。

 

また&TEAMのこれまでの韓国活動を復習したければ、韓国と日本を行き来し活動するグループ同士の共感を語り合った「Eunchae’s Star Diary」、ひときわ静かな話し方をするJOとHARUAの特別なモッパン動画でASMRが盛り込まれている「Tingle Interview」、最年少メンバーMAKIのボーカルをさまざまなジャンルのカバー曲で鑑賞できる「リムジンサービス」、そして後から紹介する、&TEAMの運動能力が窺える「Idol’s Physical Race」を選ぶと良い。

​&TEAMが楽しむ韓国:「Our Diary」 

音楽番組などの活動のために韓国を訪れたメンバーたちの「本業」の瞬間以外にも、&TEAMはそれぞれ慣れ親しんだ場所や見知らぬ場所を楽しんでいる最中だ。メンバーたちがともに過ごす姿をVlogのように収めた「Our Diary」でそんな瞬間を発見できる。健康にとても関心のあるYUMAを中心に漢方クリニックを訪れたFUMAとNICHOLASの3人のメンバーが、(どういうわけか性格診断になった)体質診断から、鍼、チュナ療法(骨の歪みなどを治す整体療法)、漢方薬とコンジンタン(高級漢方の一種)も体験する(問診票を作成する際、不本意ながら、韓国語が母国語ではないメンバーたちにとって、韓国語能力試験になってしまう瞬間も発生する)。あるいはJO、HARUA、MAKIのように、今や韓国の同年代の人たちにとって外出の必須コースとなっている「4カット写真」をさまざまなバージョンで経験したり、スケートリンクを訪れてスケートをしているうちに、いつの間にかトッポッキやソトクソトク(ソーセージと餅を交互に串に刺して甘辛いソースを絡めたもの)などの韓国の軽食にもっと夢中になっているEJ、K、JOのエピソードもある。韓国の同年代の人たちが遊びに行きそうな場所を訪れて楽しむ姿に、韓国のLUNÉたちは共感を抱けると同時に、海外のLUNÉたちにとっては韓国で経験できる旅行スポットの紹介にもなっている。些細な日常の瞬間と新たな経験についての感想を語り合う、愉快だが安定感のあるメンバーたちの雰囲気はおまけだ。メンバーたちが韓国を楽しむ映像をもっと観たければ、韓国人メンバーでありリーダーのEJが案内する短い韓国ツアー「&TOUR with EJ」、ひときわ高く上がるバイキングで有名な月尾島の遊園地を楽しむ「&TEAM PARK」をお薦めする(パッと見ただけでも恐ろしい高さのバイキングで、平然とスピードクイズをするEJとFUMAの珍技・妙技もある)。

​&TEAMの運動の瞬間:「Idol’s Physical Race」 

難易度の高いパフォーマンスとそれ相応の量の練習をしているグループの特性を考えると、&TEAMが持つ基礎体力は必然的に決まっている。「Idol’s Physical Race」には、その中でもひときわ高い運動神経を誇るメンバーたちの瞬間が収められている。「Idol’s Physical Race」は、「国民体力100 体力テスト」(国民の体力を科学的に測定するために定められたテスト)をもとにメンバーたちの体力を測定するのだが、高校生の時長距離マラソン選手の経歴があるKは、各種目で1位を取り、番組上の新記録を次々と更新する(さらに持久走ではスタッフが測定を放棄している)。FUMAもまたパーソナルトレーナーの先生たちから転職(?)のスカウトを受けたエピソードを証明するように、すべての種目で満遍なく高い成績を見せる。学生の時バドミントン選手の経験があるNICHOLASは当然で、「有力な笑いの候補」として出演したTAKIとHARUA、「優しいリーダー」とだけ紹介されたEJまで、全員が往復走でトップクラスの成績を取るほど、実は平均以上の体力を持つグループでもある。さらにはそれよりもっと難易度の高い運動のシーンが見たければ、アクロバットを習いに行ったK、FUMA、NICHOLASの「Our Diary Page.2」を観ると良い。全員が基本の動きは軽くこなし、難しい動きも素早く成功させて、教える先生をも驚かせるシーンを演出した(もちろん難易度の高い動きにチャレンジして、怖がって失敗してしまったKとNICHOLASのちょっとしたリアクションはおまけだ)。

​&TEAMの団結心:「WE LINK!」 

「ONE TWO, WE LINK!」、&TEAMの挨拶のかけ声でもある「WE LINK」は、文字通り「繋がり」を意味する&TEAMのアイデンティティを表現している。グループの団結力を見せるコンテンツ「WE LINK!」はショートフォーム・チャレンジ動画で、9人の団結が必要なさまざまなチャレンジに挑戦する。9人が手をクロスして繋いだまま一気に起き上がる、一列に並んで風船を体の間に挟んで歩く、9人が立てた傘を倒さずに位置を変えるなど、成功したら世界をすべて手に入れたかのように一緒に喜び、失敗するともう一度チャンスが欲しいと頼むメンバーたちの姿も観ることができる。長い映像を通して公開される舞台裏では、絡まった腕を解くチャレンジの時、YUMAが素早く原理を突き止め、「&TEAM、頭を使います!」と叫んでリードし成功させたり、そんなYUMAをMVPだと祭り上げるメンバーたちの温かい雰囲気が際立つ。一方難しいミッションに失敗しても、NICHOLASが「大丈夫〜、ゲームなんだから」と特有のゆったりとした口調で慰めるように、繰り返される失敗にもメンバーたちは、今度はできると言いながらお互いを励ます。さらにKは失敗の原因を分析して解決方法を提示したり、HARUAら年下組のメンバーたちが出したアイデアも積極的に受け入れ、ミッションを完成させることに力を注ぐ、&TEAMならではの問題解決方法も窺える。チーム別課題の希望編とも言える。

​&TEAMが見せる一糸乱れぬ群舞:「『Road Not Taken』 Dance Practice」
「足音はもちろん、体に手をつける音、袖が擦れる音、さらにはある動きをした時に風を切る音だけで、動きのタイミングを合わせました」。&TEAMのパフォーマンスを担当するHYBE LABELS JAPANのパフォーマンスディレクティングパート担当者リー・セバスティアン・サトル氏がWeverse Magazineで話しているように、&TEAMのパフォーマンスは、アイドルが追求できる「一糸乱れぬ群舞」の王道だ。「FIREWORK」でドミノのように順々に繋がる動きをこなしたり、パートを担当するメンバーを中心にして、周りで8人のメンバーが一つの背景を作り次の動きに繋げて、最後にサビに至った時、疾走するように9人のメンバーが一つの動きを正確に合わせる瞬間の快感がある。「Road Not Taken」でYUMAとMAKIが互いを支えて始まる動きから、メンバーたちの背中を踏んでMAKIがジャンプしたり、HARUAがメンバーの上に横たわって歌い、ドロップダウンする音楽に合わせて2人のメンバーがNICHOLASを持ち上げる難易度の高い構成は、彼らが息を合わせてきた時間を想像させる。その練習の過程には、「メンバーがやりやすいようにお互いに声をかけ合っている」というEJの言葉や、「僕よりは高さを合わせなければならない立場の」メンバーたちのほうがもっと大変だと言うYUMA、またメンバーたちがステージの前に不安を見せると、「簡単にこなせるコツ」を教えるというグループのSP役FUMAのアドバイスのように、&TEAMがパフォーマンスを完成させる過程のそこかしこに、各自の思慮深さが溶け込んでいる。&TEAMの一糸乱れぬ群舞は、その練習量に対する証明であり、その分の時間を同じ空間で過ごして深まるチームワークを直観的に感じさせる。このグループがこれから見せるパフォーマンスがより一層楽しみな理由だ。