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ソ・ソンドク(ポピュラー音楽評論家)
デザイン キム・ミンギョン

この4週、ビルボード200とHOT100チャートのトップが毎週変わっている。ヒップホップの反撃、「スーパーボウル・ハーフタイムショー」公演の余波、女性カントリーミュージシャンの浮上、そしてテイラー・スウィフトまで、激変の1か月だ。

まず相次いで登場したヒップホップの大型新作の成果を見てみよう。ドン・トリヴァーの『OCTANE』が2月第2週のビルボード200チャートに1位で初登場した。ドン・トリヴァーの初の1位アルバムだ。彼のこれまでの4枚のアルバムはすべてトップ10入りしている。最近のアルバムから『HARDSTONE PSYCHO』(2024年3位)、『Love Sick』(2023年8位)、『Life of a Don』(2021年2位)、『Heaven Or Hell』(2020年7位)の順だ。ただし、ドン・トリヴァーはトラヴィス・スコットが率いるヒップホップ・コレクティブ「ジャックボーイズ」所属として1位を2度獲得している。『OCTANE』の週間成績は16.2万ユニットだ。ストリーミングは1億3,898万回で13.1万ユニット相当。トップストリーミングアルバムチャート1位だ。アルバムセールスは3.1万ユニットで、トップアルバムセールス1位。すべての成績がドン・トリヴァーの自己最高記録だ。

同じ週のHOTラップソングスチャートに1位「Body」をはじめ『OCTANE』の収録曲17曲がランクインした。ドン・トリヴァーの同チャート初の1位だ。「Body」はHOT100チャートに14位で初登場した。HOTラップソングスチャートは25位までを選定する。HOTラップソングスチャートで一度に17曲以上をランクインさせたアーティストは、ドン・トリヴァーを含めて歴代6組だけだ。これまでの5組はドレイク、ケンドリック・ラマー、リル・ベイビー、プレイボイ・カルティ、トラヴィス・スコットだ。

続いてJ.コールの『The Fall-Off』が2月第3週のビルボード200チャートでトップに立った。異なるアーティストのヒップホップアルバムが続けて1位になるのは、2025年7〜8月ジャックボーイズの『JACKBOYS 2』とタイラー・ザ・クリエイターの『DON’T TAP THE GLASS』以来だ。ドン・トリヴァーが参加したジャックボーイズが再び登場する。『The Fall-Off』はJ.コールの7枚目の1位アルバムだ。これまでの1位作を最新順に見ると、『The Off-Season』(2021)、『KOD』(2018)、『4 Your Eyes Only』(2016)、『2014 Forest Hills Drive』(2014)、『Born Sinner』(2013)、『Cole World: The Sideline Story』(2011)と続く。1位アルバム7枚はラッパーの中で6番目に当たる。その上にはドレイクとジェイ・Zがそれぞれ14枚、エミネム、フューチャー、イェがそれぞれ11枚を残している。

『The Fall-Off』の週間成績は29.8万ユニットだ。これはプレイボイ・カルティの『MUSIC』が29.8万ユニットを記録した2025年3月以来、R&B/ヒップホップジャンルの最多実績だ。全体のジャンルでは昨年12月にStray Kidsの『DO IT』が達成した29.5万ユニット以来最も多い。『The Fall-Off』のストリーミング成績は1億6,950万回で16.6万ユニット相当だ。トップストリーミングアルバムチャート2位。アルバムセールスは11.3万ユニットでトップアルバムセールスチャート2位だ。アルバムセールスがかなりの数値だが、そのうち8万枚がヴァイナルの実績だ。これは2025年2月にケンドリック・ラマーの『GNX』がヴァイナルを発売した時に記録した8.7万枚以来、R&B/ヒップホップジャンルで最多の数値となる。

同じ週、『The Fall-Off』の収録曲21曲がHOT100入りした。16位の「Two Six」から100位の「Quik Stop」まで。J.コールのHOT100入りした曲は通算90曲から一気に111曲に増えた。これによりHOT100に100曲以上をランクインさせた歴代22人目のアーティストとなった。順位を見ると、モーガン・ウォーレン、ビヨンセ、ジェイ・Zらを抑え、21サヴェージとともに16位タイに当たる。

2月1日の「グラミー賞」と2月8日の「スーパーボウル・ハーフタイムショー」の公演以降、バッド・バニーのチャート成績が目覚ましい。グラミー賞の最優秀アルバム賞受賞後、バッド・バニーの『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』は2月2日付けビルボード200で前週の9位から2位に急上昇した。週間成績は8.5万ユニットで、前週比138%増の数値だ。同時に『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』の収録曲17曲がHOTラテンソングスチャートにランクインし、そのうち14曲が再登場となった。特にアルバムの代表曲「DtMF」はHOT100に10位、ストリーミングソングスチャートに4位で再登場している。

話題の「スーパーボウル・ハーフタイムショー」の公演はより大きな波及効果をもたらした。公演直前から始まった2月6〜12日の集計期間中、バッド・バニーの全カタログが記録したグローバルストリーミングは14億3,100万回に達した。これは前週の7億7,360万回から85%増加した数値だ。週間ストリーミング14億回突破は、バッド・バニー個人はもちろん、男性アーティストとして初の記録だ。この分野ではテイラー・スウィフトの『THE TORTURED POETS DEPARTMENT』が2024年4月の発売週に記録した23億回が最も多い。テイラー・スウィフトはその他にも『Midnights』、『1989 (Taylor’s Version)』、『The Life of a Showgirl』の発売週にそれぞれ14億回を超えた。バッド・バニーの14億回ストリーミング中アメリカ及び海外の割合は34.5%対65.5%だ。グラミー賞以前の週の21%対79%と比べると、アメリカ国内での消費の割合が大きく増加したことがわかる。そのような結果は2月第3週のチャートにそのまま反映された。

2月第3週のチャートで「DtMF」はHOT100、グローバル200、アメリカを除くグローバルで1位を独占した。「DtMF」はその3つのチャートで同時に1位を獲得した初のスペイン語の曲だ。グローバル200チャートの1〜5位、アメリカを除くグローバルチャートの1〜3位を席巻した。HOT100では前週の10位から1位に躍進した。スペイン語の曲では歴代4曲目の1位曲で、2017年の「Despacito」以来だ。バッド・バニーの通算2曲目の1位曲であり、単独では初の1位。彼は2018年、カーディ・B、J・バルヴィンとコラボした「I Like It」で初のトップを記録している。「DtMF」のこれまでの最高順位は2025年1月の2位。その他にも「スーパーボウル・ハーフタイムショー」の公演に含まれていた曲4曲がトップ10入りした。

これは昨年、ケンドリック・ラマーが「グラミー賞」受賞及び「スーパーボウル・ハーフタイムショー」の公演直後、チャートで再度浮上したのと似た現象だ。当時ケンドリック・ラマーの「スーパーボウル・ハーフタイムショー」の公演後の週間グローバルストリーミングは7億5,800万回だった。その結果、「Not Like Us」はHOT100チャート15位から1位に急上昇し、同チャートのトップ10の半数がケンドリック・ラマーの曲となった。

一方、同じ週、アルバム『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』は週間成績25万ユニットで、前週より3倍近く上昇したが、順位は2位を維持した。J.コールの新作が残した記録的な初登場1位のためだ。また2022年のアルバム『Un Verano Sin Ti』は前週16位から6位に躍進した。バッド・バニーがビルボード200のトップ10に2枚以上のアルバムをランクインさせたのは初めてだった。

翌週、2月第4週に『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』がビルボード200で1位に返り咲いた。同アルバムの5度目の1位だ。週間成績は13.5万ユニット。ストリーミング1億1,254万回で10.6万ユニット相当だ。トップストリーミングアルバムチャート1位。アルバムセールスは2.8万ユニットでトップアルバムセールスチャートでも1位だ。

2月第4週のHOT100ではテイラー・スウィフトがもう一歩前進した。「Opalite」が前週の8位からトップに躍り出て、テイラー・スウィフトの14曲目の1位曲となった。これはリアーナと同じ記録で歴代3位だ。その上にはビートルズの20曲、マライア・キャリーの19曲がある。テイラー・スウィフトは2020年以降1位曲が9曲で最多だ。同時期ではドレイクが7曲、BTSとアリアナ・グランデがそれぞれ6曲。またテイラー・スウィフトはマライア・キャリーとともに2020年以降毎年1位曲を出した唯一のアーティストだ。もちろんマライア・キャリーは「All I Want for Christmas Is You」が毎年帰ってくるおかげだ。

「Opalite」はアルバム『The Life of a Showgirl』の2曲目の1位曲だ。これにより2014年のアルバム『1989』以来、テイラー・スウィフトが2曲以上を1位にランクインさせた2枚目のアルバムとなる。「Opalite」はストリーミングソングスチャート17位、ラジオソングスチャート3位だが、16.8万件に達するシングルの売上が1位への道を開いた。シングルの売上のうち14.4万件は、CDシングル6種、7インチヴァイナル1種を発送して、成績に反映された結果だ。デジタルもさまざまなバージョンを追加し、2.4万件の売上を記録した。

ヒップホップ、ラテン、ポップスといった人気ジャンルの競争によりチャートが揺らぐ中、カントリーミュージック部門の女性アーティストたちは新たな歴史を築いた。2月第2週のHOT100チャートでは、昨年末から勢いを増してきたエラ・ラングレーの「Choosin’ Texas」がついに1位を記録した。HOTカントリーソングスチャートではすでに11週目の1位を記録していた。カントリージャンルのチャート入り後わずか6週で1位になっており、この10年間の平均である15週を著しく上回るスピードだ。同時にカントリーエアプレイチャートでは初の1位を記録した。ここではランクインから1位までかかった期間は16週だった。これはこの10年間で女性ソロアーティスト最速だ。

これにより「Choosin’ Texas」は、女性アーティストがHOT100、HOTカントリーソングス、カントリーエアプレイチャートで同時に1位を記録した初のケースとなった。これまでのケースは、シャブージーの「A Bar Song (Tipsy)」、ポスト・マローンの「I Had Some Help」、モーガン・ウォーレンの「Last Night」の3曲だけだ。正統派カントリーの女性歌手がサウンドトラックやポップクロスオーバーなど受容性を高めるための努力や、あるいは何のコラボもない単独のアーティストとしてこのような成果を上げたことは極めて異例だ。「Choosin’ Texas」の週間成績はストリーミング2,210万回でストリーミングソングスチャート1位、ラジオソングスチャート12位、デジタルソングセールスチャート2位だ。

バッド・バニーとテイラー・スウィフトが順位を下げていく中、「Choosin’ Texas」は4位、2位を経て、3月第1週に再びトップに立った。週間ストリーミング2,040万回、音源セールス6,000件で最上位レベルを維持し、ストリーミングソングスチャートとデジタルソングセールスチャートでどちらも1位だ。ラジオソングスチャートでも9位で最高順位を続けている。

同じ週、メーガン・モロニーのアルバム『Cloud 9』はビルボード200に1位で初登場した。女性カントリーミュージシャンがHOT100とビルボード200チャートのトップを独占した史上初のケースだ。カントリージャンルが二つの主要チャートを支配したケースはこれまで4回に過ぎず、そのほぼすべてが男性アーティスト、あるいはグループの組み合わせだった。女性アーティストのカントリーアルバム1位の記録自体が貴重だ。この10年間、1位アルバムはわずか7枚で、そのうちテイラー・スウィフトの再発売アルバムだけで3枚だ。同じ期間に男性アーティストは11人がカントリーアルバム17枚で1位を記録している。

『Cloud 9』の週間成績は14.7万ユニットだ。そのうちアルバムセールスが7.8万ユニットでトップアルバムセールスチャート1位。ストリーミングは7,154万回で6.9万ユニット相当、トップストリーミングアルバムチャート2位だ。メーガン・モロニーの3度目のチャート入りとなる。これまでの記録は『Am I Okay?』の2024年9位、『Lucky』の2023年38位だ。女性アーティストのカントリーアルバムとしては、2024年4月のビヨンセ『Cowboy Carter』以来の1位となる。

比較的若い女性カントリーミュージシャン二人が歴史的成果を上げ、今後ストリーミングとラジオの両面で女性アーティストのシェア拡大が期待できる転機が整ったと思われる。

  • ATEEZの『GOLDEN HOUR:Part.4』が2月第3週のビルボード200チャートに3位で初登場した。彼らの8枚目のトップ10アルバムだ。週間成績は20万ユニットで自己最多記録となる。そのうちCD、ヴァイナルなどのフィジカルアルバムが19.5万枚でほとんどを占める。トップアルバムセールスチャートで7度目の1位だ。ストリーミングは558万回で5,000ユニット相当。ATEEZの「Adrenaline」はバブリングアンダーHOT100チャートに19位で初登場した。ATEEZはアーティスト100チャートに3位で再登場した。

  • 『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックが2月第4週のビルボード200で10位を維持し、チャート入り以降初の35週トップ10に留まった。これは1992年『ボディガード』のサウンドトラックの32週の記録を上回るサウンドトラックアルバムの最長記録だ。3月第1週に11位でトップ10から外れ、記録の更新は途絶えた。参考までに、3位の記録は『アリー/スター誕生』のサウンドトラックの26週で差は大きい。

  • テーム・インパラの「Dracula」にJENNIEが参加したバージョンが新たに公開され、2月第3週のグローバル200チャートに26位で再登場した。

  • IVEの「BANG BANG」が2月第4週のグローバル200チャートに81位で初登場した。

  • Jung Kookの「Seven」とJiminの「Who」が2月第4週のグローバル200チャートに192位、197位で再登場した。

  • BLACKPINKの「JUMP」が3月第1週のグローバル200チャートに166位で再登場した。

  • KATSEYEの『SIS (Soft Is Strong)』(EP)が2月第4週のビルボード200チャートに192位で再登場した。

  • Stray Kidsの『合 (HOP)』が2月第2週のトップアルバムセールスチャートに38位で再登場した。

  • TWICEの「THIS IS FOR」が2月第2週のトップアルバムセールスチャートに47位で再登場した。TWICEは同じ週のアーティスト100チャートに99位で再登場している。

  • CORTISの『COLOR OUTSIDE THE LINES』(EP)が2月第4週のトップアルバムセールスチャートに33位で再登場した。

  • ROSÉ、ブルーノ・マーズの「APT.」が2月第2週のデジタルソングセールスチャートに12位で再登場した。

  • ZEROBASEONEが2月第4週のエマージングアーティストチャートに50位で再登場した。
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