
「恋愛経験ゼロが愛に飛び込んだ理由|香港 part.1|72時間のブラインドデート」
ユン・ヘイン:昨年の9月、YouTubeチャンネル『traveler TTT』で公開された恋愛リアリティー番組『72時間のブラインドデート』(原題:『72時間ソゲッティング』)のコンセプトはシンプルだ。旅先で初めて出会う男女が、72時間かけてお互いを知っていく。そして最終日、相手と一緒に帰るか、それとも一人で帰るかを選択する。シーズン2を迎えた『72時間のブラインドデート』は、旅先という限られた時空間がもたらすロマンと、恋愛を前提に互いを探り合うブラインドデートの現実感覚の狭間を、変わらず行き来する。最小限の機材で撮影されているにもかかわらず、感覚的な映像美、要所要所で流れる叙情的なBGM、映画のような初対面をデザインする『WONOLOGUE(ウォンの独白)』の演出スタイルもそのままだ。『72時間のブラインドデート』は、初めて出会った二人が旅を通して近づき、徐々に心を開いていく瞬間を繊細に捉え、視聴者が恋愛リアリティー番組に求める甘酸っぱいときめきを美しく映し出す。香港を一緒に旅して2日目、サブカルチャーに興味のなかったスインがジェウォンの好きなポケモンカードを一緒に引いて楽しそうな姿を見せ、普段アルコールを飲まないジェウォンがスインの行きたがっていたカクテルバーに快く同行するように。
しかし恋愛とは、瞬間のロマンから始まって、現実と向き合っていくプロセスでもある。『72時間のブラインドデート』の特別さは、ロマンの裏側にある現実に向き合う出演者たちの悩みやためらいまで立体的に描き出している点にある。例えば、スインとジェウォンは一日目の夜、公園のベンチに腰かけて自分たちの話を一つ、また一つと語り始める。恋愛経験のないスインは、それにまつわる家族の話を淡々と語り、ジェウォンもまた、疎遠な父子関係や外見へのコンプレックスを打ち明ける。制作陣は、一般的な恋愛番組ではなかなか見られない出演者たちの率直さを、刺激的な素材やキャラクターとして利用するのではなく、視聴者が出演者の感情や思考を辿るための装置へと変える。だからこそ、表面的には落ち着いているが内面に揺らぎを抱えたジェウォンが、自らのことを「そんなにいい人だと確信できない」と関係にためらいを示す姿も、それに対してこの上なく率直なスインが「それは私が判断する」と答える強さも、すべて自然と説得力を持つ。このように『72時間のブラインドデート』では、恋愛番組のクライマックスともいえる最後の選択よりも、二人が旅をしながら交わす会話の過程のほうが輝いている。出演者たちが現実の恋愛関係へと発展したかどうかとは関係なく、『72時間のブラインドデート』の世界観がもたらす叙情と没入感が格別である理由もそこにあるのだろう。恋愛リアリティーの中に本物の「恋」を見つけたい人たちにとって、待望の番組が帰ってきた。

『ディスクロージャー・デイ』
ナム・ソヌ(映画専門誌『シネ21』記者):私が『ディスクロージャー・デイ』で最も注意深く見たのはセットだった。幼い頃、部屋の中で異星人たちと接触したマーガレット(エミリー・ブラント)の記憶を呼び覚ますために、ヒューゴ(コールマン・ドミンゴ)が建てたモデルハウスのことだ。軍産複合体内部の秘密組織で働き、異星人たちの地球訪問の記録とその後どのような状況に置かれたのかを把握したヒューゴは、その事実を人類に暴露するために危険を冒して職場を飛び出した。そんな彼にとってマーガレットは、長い時間をかけて積み重ねられた資料の信憑性を検証してくれる存在であり、人々を説得するもう一つの証拠でもある。しかしマーガレットは、過去の出来事を不確かなトラウマとして心の奥にしまい込んだまま生きてきた。自分に突然備わった奇妙な能力と異星人との関連も知らない。その状態を打開するため、12人の仲間を動員して家を建て、そこにマーガレットを招いたヒューゴは、まるで映画監督のように動く。相手が信じがたいことを信じられるように、分からなかったことを理解できるように、感じられなかった気配を感じられるようにするためには、効率など重要ではない。重要なのは、頭の中に留まっていたイメージを、目の前にはっきりと呼び出そうとする試みだ。そうして再現された神秘が現実を凌駕するとき、私たちはしばし混乱を忘れ、正面を見つめるしかなくなる。スティーヴン・スピルバーグ監督が『ディスクロージャー・デイ』によってもたらす体験もまた、それと同じだ。馴染みのある陰謀論をモチーフにしながらも余白の多い本作において評価できる点は、このように映画というメディアそのものの有用性を肯定させる瞬間にある。異星人を信頼する人物の中に、映画を信頼する巨匠のまなざしを読み取ったのは私だけではないだろう。
Apple Musicプレイリスト:『Hard Dance』
ソ・ソンドク(ポピュラー音楽評論家):最近のポップミュージックで影響力を増しているサウンドを挙げるとすれば、ハードダンス系サウンドになるだろう。速いBPM、胸に響くキックドラム、緊張感を溜め込んで一気に爆発させるドロップまで、かつてアンダーグラウンドのレイヴに分類された特徴の数々は、今やK-POPの新たな原動力にも思えるほどだ。クラブミュージックとラジオで流れるポップスの境界が曖昧になった、今の流れの源流が気になるなら、Apple Musicの『Hard Dance』がヒントを与えてくれるだろう。
このプレイリストは、ハードスタイルを単一のジャンルとしてではなく、互いにつながるアイデアの連続として捉える。ステート・ワン(State One)の「Critical」、クロファマ(KLOFAMA)の「LOCKED & LOADED」のように、新進気鋭のアーティストによる好戦的な楽曲で幕が上がり、オランダのスターであるルーニー・チューンズ(LNY TNZ)がアウトサイダーズ(Outsiders)とコラボレーションした「Weisse Nase」、アメリカ・ハードコアシーンのレディ・フェイス(Lady Faith)とタッグを組んだ「Night Predator」が続く。畳みかけるようなビートの中で、メロディーの要素がどのように自らの居場所を守っているのかに注目したい。その狭間に質感の異なるインパクトが入り込んでくる。フランスのハードテクノを代表するニコ・モレノ(Nico Moreno)の「See Me Coming」は、純粋なキックの反復で聴く者を追い込み、一方でイエロー・クロウ(Yellow Claw)やケイゾー(Kayzo)のように、トラップやロックの要素を取り入れる雑食的なプロダクションも広がる。
少しずつ異なるサブジャンルが、一つのリストの中で途切れることなく流れていく『Hard Dance』は、2種類のリスナーを同時に満足させる。妥協のないビートで心拍数を上げたい者、そして今のポップミュージックを貫く強烈なサウンドのルーツを自分の耳で確かめたい者。あなたがどちらであれ、気に入るトラックに出会ったならば、それをライブラリに追加すればいいのだ。
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